世界フィギュア2019 男子シングル レビュー2

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さいたまスーパーアリーナで開催の今回の世界選手権は、日本代表選手にとってはフィジカル面では有利(海外に拠点を置く羽生は別として)だったはずだが、責任感から来るメンタル面の重圧のためか、男子シングル代表全員がSPのファーストジャンプを失敗し、苦しい闘いとなった。

その中で、田中刑事は最終順位は振るわなかったものの、FSではGOEすべてプラスのほぼノーミスの演技を披露し、見せ場のステップシークエンスでも華やかに盛り上げてくれた。羽生結弦はFSで自己ベストを更新し、束の間であったが世界最高得点に輝き、今回日本唯一のメダルを獲得。宇野昌磨は真価を発揮できぬ結果となったが、演技構成点の高さでボーヤン・ジンを上回り、4位に入った。メダル獲得、3枠確保ということで代表としての面目は果たせたと言えるだろう。
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SPで別格の輝きを放ったのはジェイソン・ブラウンだった。SPで4回転ジャンプを入れない構成ながら2位に着け、しかも技術点でSP3位の羽生結弦を上回っていた。彼については稿を改めたい。

男子シングルの見どころである4回転ジャンプ争いは、ヴィンセント・ジョウの本格参入でさらに熾烈になった。しかし、今回は宇野昌磨、ボーヤン・ジン、ミハイル・コリヤダ、アレクサンドル・サマリンといった立役者たちが不調だったせいか今ひとつ盛り上がらず、羽生結弦とネイサン・チェンの闘いに注目が集まった。

結果として、SP、FSともに高難度の構成ながらノーミスの演技を見せたネイサン・チェンが金メダルに輝いた。私観として今回の大会で最も感動的だったのは、羽生結弦超次元の美志向の芸術性を極めた演技、その美しい手だったが、ネイサン・チェンの演技にも、平昌オリンピック後に町田樹氏が論じたように、モダンダンスの要素が詰まったコンテンポラリーな芸術性がある。今季日本開催の世界選手権大会において体験した日本の”Amazing Audience”との交感、羽生結弦と直接対決して勝ち取った金メダルは、彼の新たな契機となるだろう。そして、さいたまスーパーアリーナのリンクでベストを尽くしたすべての選手たちにとって、次の飛躍への出発点となる。その瞬間と空間を共有するという至福の体験を味わうことができた。次回はぜひプレミア席で観戦したい。

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