アダム・リッポン、独創的なフラミンゴで新しい美の境地を開く

アダム・リッポンのフラミンゴがオリンピックのリンクで飛翔した。ノーミスに近い演技で、フィギュアスケート団体戦、男子シングルFSで3位、そして、アメリカチーム全体の健闘もあり、団体戦銅メダリストとなった。 彼がFSプログラムに選んだ音楽「フラミンゴの飛来」は、動物自然環境ドキュメンタリー映画『The Crimson Wing: Mystery of the Flamingos』のサウンドトラック曲であるが、彼のフラミンゴはワイルドながらナチュラルとは言えない。ファンタジックでシュールな、架空の鳥のようである。 前の記事でも触れた通り、筆者の研究テーマの一つは、ジェンダーを超越した美の表現、クロスジェンダーパフォーマンスである。この研究テーマで論じた修士論文と小論文において、フィギュアスケートにおけるクロスジェンダーパフォーマンスの象徴として取り上げたのは、ウルマノフ、プルシェンコ、そしてジョニー・ウィアーらの歴史的プログラムのモチーフとなったスワン(白鳥)であった。